先日、放火事件のニュースを見て衝撃を受けました。
そしてふと思ったのが・・

もし私が小さな娘を連れて火災現場にいたら、正しい行動をとって生き残る事ができるのだろうか・・
(すぐパニックになって固まるタイプ)
そういえば私、火災についての知識ってないんですよね・・
不安に思ったのでさっそくまとめてみました。
目次
火災に関する知識

一酸化炭素について
一酸化炭素とは
- 無色、無臭、無刺激性のガス
- 建物内で火災時が起った時に必ず発生する
- 炎が大きくなると一酸化炭素の濃度は格段に高くなる
一酸化炭素を吸うと
- 脳細胞に酸素を供給できなくなる
- 人体に及ぼす影響は、濃度や吸う時間によって変わる
- 濃度が濃ければ1呼吸で昏睡状態になる場合があり、その後死亡か火傷死する
- 軽度の一酸化炭素中毒の場合は、「頭痛」「吐き気」「めまい」などが起こりますが、多くの場合新鮮な空気を吸うことで回復します
(ただし後遺症が残る場合がある)
煙の広がり方について
燃えている勢いや空気の流れにより異なります
- まず天井に張り付き、広がっていく
- 時間が経過すると煙の層が厚くなり、一斉に降下
- 降下してくると瞬時に視界が奪われる

煙が天井に張り付いているからと油断しない。
降下する前に避難する事が大事!
横に広がる速度は遅い(人の歩く速度程度)
階段を上る速度はかなり速い(10秒でビルの1階から10階に到達)
・煙の中で転倒すると進行方向が分からなくなるので危険。

普段から非常階段の扉を開けっ放しにしてはいけません。
(物を置いて封鎖してもダメ。)
煙突状態になり避難できなくなったり、階段が延焼拡大の要因になります。
ハンカチで鼻や口を覆う意味
火災時は一酸化炭素以外に刺激性のガスも発生し、目や喉が痛くなります。
〔前略〕
「消防庁消防研究センター」より引用
有毒ガス(一酸化炭素)の除去効果は、あまり期待できない。
煙粒子、刺激性のガスの除去については一定の効果が認められる。
タオルを濡らすことによる効果(煙粒子、刺激性ガスの低減)はあまりなく、逆に繊維が収縮し除煙効果が下がることもあり、また息苦しくなりやすい。
〔中略〕
なおハンカチは、おしぼり(タオル地)に比べ除煙効果が低く息苦しくなりやすい。
〔中略〕
濡れたおしぼり(タオル地)では、蒸発潜熱により温度を下げることが期待できる。
〔後略〕

つまり・・
タオルやハンカチで鼻や口を覆えば
- 刺激性ガスに対して効果有り
- 一酸化炭素には効果無し
- タオル生地の方が除煙効果が高いし息もしやすい
- 水で濡らしたら除煙効果が下がり、息もしにくくなる
逃げる時は
- 低姿勢で移動する
- 息を大きく吸わない
- 防煙マスクやフードを使う
煙が多いと、痛くて目が開かなくなったり息ができなくなる場合があるので、防煙マスクやフードはかなり有効なのだそうです。

階段のくぼみや壁と床の角は、綺麗な空気が残っている事が多いです。
消火器について

消火器の種類
消火器は大きくわけて6種類あり、それぞれ適した火災マークが記載されています。
共用スペースの廊下に設置されている物の多くは「ABC粉末消火器」です。(下記のABCすべてに対応した粉状の消火器で、場面を選ばない万能タイプ)
ちなみに天ぷら油の火災には「ABC粉末消火器」より「強化液消火器」の方が適しています。
「HATSUTA」より引用
消火器の使い方
「神戸市」より引用
- 必ず出入り口を背にして放射する(逃げ道の確保)
- 普段からどこに置いてあるのか把握しておく
- 粉末系消火器は使用できる時間が10秒~20秒程と短い
- 近づきすぎても効果がないので2~3m離れる
- 温度が下がった後は水をかけて完全に消火する
(ただし、油には水をかけない)
「119番」について

通報の方法
落ち着いて、ゆっくりと、はっきりと係員の質問に答える。
「大阪市」より引用
大きな建物、公共の施設、交差点の名称、コンビニエンスストアーの名称、清涼飲料水自動販売機に貼ってある住居表示等を確認。
消防車の到着にかかる時間
通報から平均「7~8分」
ただし・・
- 消防署から遠い現場
- 別の出動が重なって近くの消防車が出払っている
- 道路が渋滞
などで到着が遅くなる場合があります。
はしご車は何階まで届くのか

はしご車によってサイズが違います
現在、国内で一番大きな物は金沢市消防局配置の54.7m
50m級は17階
40m級は11階~13階
30m級は10階
15m級は5階
各都道府県HP参考
使用する状況やはしご車によって違いが出ます
何mのはしご車を保有しているかは、各都道府県のHPに記載されてるかも?
大阪市のホームページには一覧が掲載されていました。
「大阪市」より引用
火災に備える
日ごろからできる事

- 消火器や避難器具の場所・使い方を確認。
- 寝たばこやポイ捨てをしない。
- 放火防止のために、家の周りに燃えやすい物を置かない。
- 料理中、コンロから離れない。消し忘れに気を付ける。
- 古くなったガスホースは取り替える。
- 子供の手が届くところにライターやマッチを置かない。
- 家の中を整理して燃えやすい物を散らかさない。
- コード周りを整理する。(コードの上に物を乗せない、コードをまとめない、タコ足配線をしない、ホコリの掃除)
- ストーブ周りに気を付ける。(衣類や布団、カーテンなど燃える物のそばに置かない。)
- ペット関係の対策をする。(線香の火を倒されたり、コンセントにおしっこをかけられたりしないようにする)
- Gやネズミが原因の火災もあるらしい。
- 防火管理がしっかりしている家に住む。(コンクリート製か、防火器具の配置、避難経路、バルコニーの避難経路、避難階段の場所、消防訓練の実施、はしご車が入れるかなど)

戒め動画です。
ちょっと水をかけた程度じゃ鎮火しないし、そもそも水を溜めてる間にあっという間に燃え広がります・・
防火グッズ
防炎素材でできたもの

燃えない素材でできた物は色々あります。
カーテン、カーペット、寝具、エプロン、カバン、扉、壁紙など
防炎スプレー

紙(壁紙、障子ふすま)、カーテン、じゅうたん、エプロン作業服、天然繊維、吸水性素材に吹きかけるだけで燃えにくくなります。
消化器

消火力が高くて万能な「ABC粉末消火器 」
てんぷら油火災に強い消火器「強化液消火器 」
台所に置いておけば、すぐに初期消火ができて安心!
液体なので後片付けが楽です。
「スプレータイプ」の物もあります
「投げる」もしくは「天ぷら鍋に入れる」消火用具

コントロールに自信がある方は是非!
天ぷら油火災には「火の用心棒」を。
防煙マスク

「一酸化炭素等の有毒ガスを中和。40分使用可能」だそうです。
防煙フード

防煙マスクの簡易版!
コンパクトなのでいつでも持ち歩けます。
煙の中で走って3分間、歩いて5分間呼吸ができるそうです。
耐熱温度が150℃となかなか丈夫です。
避難はしご

バルコニーに避難経路がない人は買っておくと安心できます。
価格が高いのがネック。
懐中電灯

防災用にハンマー、懐中電灯、サイレンが一つになってる物が欲しいなぁと只今検討中です。
首にぶら下げるストラップを付けれるかどうかも大事!
避難経路を確認しておく

- 避難する方法・方向は、日頃から2つ以上確保しておく。
- ホテルやカラオケ店など不慣れな建物に入る時は避難経路を確認する習慣をつける。

マンションの場合・・
- 消火器、避難具、非常ベル、階段の場所
- 屋上に入れるか
- はしご車が届くか(入れるか)
- 消防署が家からどれくらいの場所にあるか
一度確認しておきましょう。
消防体験に参加してみる


各都道府県のホームページから申し込み方法が確認できると思います。(多分)
まとめ


火災現場は1分1秒の行動で生死を分けます。
私は非常事態になると、とっさに冷静な判断をして動けるタイプではないので、日頃からしっかり火災について勉強して、いざという時に大事な家族を守れる行動がとれるように・・なれたら嬉しいです。
次回は「火災が起きたらまず何をする?避難や消火方法について」です
